新・ちくま文学の森 4 悪の物語 ─悪の物語
ブッチの子守唄 ラニアン/石川五右衛門の生立 上司小剣/破壊者 グレアム・グリーン/絢爛の椅子 深沢七郎/駆込み訴え 太宰治 他
- シリーズ:シリーズ・全集
- 1,922円(税込)
- Cコード:0393
- 整理番号:
- 刊行日:
1994/12/15
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:四六判
- ページ数:416
- ISBN:4-480-10124-1
- JANコード:9784480101242
- 在庫 ×
我とわが身を罰する者
クリックとクロック
ブッチの子守唄
マーカイム
石川五右衛門の生立
破壊者
絢爛の椅子
ジョコンダの微笑
ダーダーと呼ばれた女
セルヴィン事件
2009.9.24 義翁
心の奥底で、ひそかに、悪にあこがれている・・・。自分だけなのかと思ったら、悪を主人公とした“ピカレスク”なんていうジャンルが小説にあるところを見ると、これは、どうやら誰もが心に抱いていることであるらしい・・・。その証拠に、ピカレスクは読んでみると大抵ハズレがない。ココロがオドル。作家も悪へのあこがれがあるから、書いている内にノリにノッてくるのだろう。ピカレスクの登場人物たちは皆、生き生きとして、読む者の頭の中を、いや、身体中を、所狭しと駆け巡る。この本はそんなピカレスクの一大宝庫。バツグンにおもしろい。
たっぷり堪能させていただきました。
・・・それにしても、巻頭のボードレールの詩の一節が、カッコよ過ぎて、読んだその時から、クサビのように胸に打ち付けられて、もはや一生、抜けそうにない。なんだか妙に胸の奥がざわつくようで、さて、どうしたものだろう・・・。
われ、わが心の吸血鬼なり、・・・
・・・・・・・・・。
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