増補 転落の歴史に何を見るか
近代史を直視し、現代の困難と
格闘する本物の政治家の知性!
奉天会戦からノモンハン事件に至る34年間、日本は内発的な改革を試みたが失敗し、敗戦につながることになった。自己改革はなぜ失敗したのだろうか。
1905年の奉天会戦から1939年のノモンハン事件に至る34年間は、国家改造計画から共産主義思想まで、日本が内発的な改革に呻吟した時代だった。しかし、結局、軍部の専制を防げず、未曾有の敗戦という結末を迎えることになる。日本の自己改革はなぜ失敗したのだろうか。官僚から政治家となった著者が自らの体験を振り返り、近代史との様々な対話の中から、その原因を追究する。
第1章 二〇世紀前半の日本への旅の準備
第2章 奉天からノモンハンへ
第3章 現在への視座
あとがき―旅を終えて
日本軍の情報マネジメント、そして「現在」
原敬―ジェネラリストの巨星
「生真面目な昭和」から何を学ぶか(対談/福田和也)
日露戦争後の日本、バブル後のニッポン(鼎談/秦郁彦・寺島実郎)
2011.9.10 Soul
日露戦争からノモンハン事件までの短期間における旧帝国陸海軍の組織的変化とその要因分析が分かりやすくまとめられていると感じました。また,本書は幹部教育をする上で,良い教材となると感じました。
特に組織におけるジェネラリストの重要性については,参考になります。
ただ,本書後半に書かれている世代論については,前半の本書の視点から少しずれているような感じを受けました。前半の脈略から読者が受ける本書の印象と後半の世代論が読んでいてうまく噛み合いません。著者の考える世代論は別の機会にまとめられたほうが良いのかもしれません。
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