真尾悦子
( ましお・えつこ )真尾 悦子(ましお・えつこ):1919年、東京生まれ。作家。旧制共立女子専門学校卒業。主な著書に『たった二人の工場から』『土と女』『阿佐ヶ谷貧乏物語』『地底の青春』『海恋い』『沖縄祝い唄』、絵本『お母さんはアダン林でねむってる』(画・こさかしげる)ほか多数。2013年没。
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終戦から33年が経過した1978年、著者・真尾は沖縄へ向かう。県民の四人に一人が犠牲になった地上戦に巻き込まれ、親を、子を、夫を、友を、尊厳を、あらゆるものを奪われた女性たちの痛みの記憶は、戦後なお静かに秘められていた。黙する声を聴き取ろうとする「己の罪深さ」を強く自覚し、それでも未来へ言葉を残す。祈りを届ける傑作ノンフィクション、待望の復刊。
解説 吉川麻衣子(沖縄大学教授)
カバーデザイン 宮本亜由美
カバー画 喜屋武千恵「祈りの地」/株式会社ジェイシーシー所蔵
第一章 うわいすうこう
第二章 ぬちどたから
第三章 いくさ世(ゆう)
第四章 アメリカ世(ゆう)
第五章 あかばなぁ
あとがき
新版解説 吉川麻衣子(沖縄大学教授)