まともな家の子供はいない

津村 記久子

大人なら大人らしくしろ。

父親がいる家にはいたくない。セキコは苦しかった。塾の宿題は重く母親はうざく妹はテキトー。世の中にまともな家はあるのか。怒れる中学3年生のひと夏の物語。

まともな家の子供はいない
  • シリーズ:単行本
  • 1,650円(税込)
  • Cコード:0093
  • 整理番号:
  • 刊行日: 2011/08/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:四六判
  • ページ数:224
  • ISBN:978-4-480-80432-7
  • JANコード:9784480804327
津村 記久子
津村 記久子

ツムラ キクコ

1978年大阪市生まれ。2005年「マンイーター」(のちに『君は永遠にそいつらより若い』に改題)で太宰治賞を受賞してデビュー。2008年『ミュージック・ブレス・ユー!!』で野間文芸新人賞、2009年「ポトスライムの舟」で芥川賞、2011年『ワーカーズ・ダイジェスト』で織田作之助賞、2013年「給水塔と亀」で川端康成文学賞、2016年『この世にたやすい仕事はない』で芸術選奨新人賞、2017年『浮遊霊ブラジル』で紫式部文学賞、2019年『ディス・イズ・ザ・デイ』でサッカー本大賞、2020年「給水塔と亀(The Water Tower and the Turtle)」(ポリー・バートン訳)でPEN/ロバート・J・ダウ新人作家短編小説賞を受賞。ほかに『サキの忘れ物』『つまらない住宅地のすべての家』『現代生活独習ノート』など多数。

この本の内容

「一週間以上ある長い盆休みはどう過ごせばいいのだろう…気分屋で無気力な父親、そして、おそらくほとんど何も考えずに、その父親のご機嫌取りに興じる母親と、周りに合わせることだけはうまい妹、その三者と一日じゅう一緒にいなければならない。…」14歳の目から見た不穏な日常、そこから浮かび上がる、大人たちと子供たちそれぞれの事情と心情が、おかしくも切ない。

この本の目次

まともな家の子供はいない
サバイブ

読者の感想

2011.8.26 ぽむりん

人に相談できないような両親の問題を抱えて、逃げ場がない子供の気持ちをここまで書ききれる作家さんは他には絶対にいないと思った。こんな環境を持つ子供が他にもいるのかな?と思うと救われた気持ちになった。この本を読んだらもしかすると、本当にまともな家の子供なんていないんじゃないかな?って思えてきた。それに気付くことなく暮らしていける子供のほうが世間の一般的な幸せそうな家族像を描いている(と思っている)親の子よりも幸せなんだとも気付いた。

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