戦後80年を、学芸文庫で読む。
ちくま学芸文庫では、折にふれ、 戦前から戦後をテーマとした作品を刊行してまいりました。 昭和、平成、令和と元号が変わるにつれ、 未曾有の出来事の体験者は鬼籍に入られ、 それにともない戦争の記憶や認識もいやおうなく変化していきます。 しかし、そのことを傍観するのではなく、 なんとかあの時代の現実を伝え続けられないか――。 どの本にもそんな願いが込められています。 戦後80年という節目にあたり、 現在や未来を思索するための一助にしていただけたら幸いです。


ちくま学芸文庫戦争に関する本のリストはこちら

餓死した英霊たち
藤原彰
著
日本兵140万人は、なぜ餓死したか

ピース・フィーラー
─支那事変和平工作史
戸部良一
著
すべての和平工作は、なぜ失敗したのか?

赤紙と徴兵
─105歳、最後の兵事係の証言から
吉田敏浩
著
その一枚の紙が、すべてを変えた──

日本の経済統制
─戦時・戦後の経験と教訓
中村隆英
著
戦後の条件は戦時中に決まった

増補改訂 帝国陸軍機甲部隊
加登川幸太郎
著
戦車で読む日本陸軍史

虜人日記
小松真一
著
今もなお、くりかえされる過ち

朝鮮銀行
─ある円通貨圏の興亡
多田井喜生
著
極秘資料から浮かび上がる軍事調達の真相

沖縄戦記 鉄の暴風
沖縄タイムス社
編著
生存者たちが語った真実を記録する 日本人必読の書

十五年戦争小史
江口圭一
著
満州事変から敗戦までを描く画期的通史

大元帥 昭和天皇
山田朗
著
軍人としての能力と責任

台湾総督府
黄昭堂
著
統治支配の歴史

日本陸軍と中国
─「支那通」にみる夢と蹉跌
戸部良一
著
なぜ戦争を回避できなかったのか?

日本大空襲
─本土制空基地隊員の日記
原田良次
著
「精神主義に支配された日本軍の現実を冷静に観察し、人間として生きることを重視する姿勢に貫かれた貴重な記録」―― 吉田 裕(解説)

三八式歩兵銃
─日本陸軍の七十五年
加登川幸太郎
著
日本陸軍75年の歴史を描いた、渾身の興亡全史

戦争体験
─一九七〇年への遺書
安田武
著
「語りがたさ」への固執

日中15年戦争
黒羽清隆
著
多様な人びとの視点とともに描く全体像

軍律法廷
─戦時下の知られざる「裁判」
北博昭
著
捕虜殺害は、正当化されうるか――

樺太一九四五年夏
─樺太終戦記録
金子俊男
著
第二次大戦末期の熾烈な戦闘の記録

記録 ミッドウェー海戦
澤地久枝
著
日米戦死者3418名を突き止め、その功績によって菊池寛賞を受賞した圧巻の記録

敗戦日記
渡辺一夫
著
串田孫一
編
二宮敬
編
危機の時代の証言

クワイ河収容所
アーネスト・ゴードン
著
斎藤和明
訳
極限状態で人間性を取り戻す人びとのもうひとつの戦い

増補 八月十五日の神話
─終戦記念日のメディア学
佐藤卓己
著