朝鮮銀行 ─ある円通貨圏の興亡

多田井 喜生

植民地政策のもと設立された朝鮮銀行。その銀行券等の発行により、日本は内地経済破綻を防ぎつつ軍費調達ができた。隠れた実態を描く。解説 板谷敏彦

朝鮮銀行 ─ある円通貨圏の興亡
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,320円(税込)
  • Cコード:0121
  • 整理番号:タ-50-1
  • 刊行日: 2020/09/10
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:288
  • ISBN:978-4-480-51003-7
  • JANコード:9784480510037

この本の内容

日本の植民地政策のもとに設立された朝鮮銀行。その営業実態は軍部の大陸侵攻とも深くかかわっており、とりわけ日中戦争期以後の日本の軍費調達に重要な役割を担っていた。国力の乏しかった日本は、日銀券を増発するかわりに、中国連合準備銀行との預け合など「金融上のやり口」を駆使して、植民地通貨を発行した。これにより内地経済の崩壊を防ぎつつ戦争の継続が可能になったのである。朝鮮銀行関係の極秘資料にも精通していた著者が、歴史に隠れたその実態を緻密に描きだす。

この本の目次

第一国立銀行の朝鮮進出
韓国併合を進める日本
朝鮮銀行、満州へ進出
第一次世界大戦と中国借款
シベリア出兵と鮮銀券の“シベリア出陣”
ロマノフ金荷の買い取り
金融恐慌時の朝鮮銀行
満州事変と中国の幣制改革
日中戦争と戦費の調達
太平洋戦争下の朝鮮銀行
終戦と朝鮮銀行の閉鎖
韓国銀行発足と朝鮮戦争

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