カント入門講義 ─超越論的観念論のロジック

冨田 恭彦

人間には予めものの見方の枠組がセットされているーー平明な筆致でも知られる著者が、カント哲学の本質を一から説き、哲学史的な影響を一望する。

カント入門講義 ─超越論的観念論のロジック
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,320円(税込)
  • Cコード:0110
  • 整理番号:ト-9-2
  • 刊行日: 2017/03/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:320
  • ISBN:978-4-480-09788-0
  • JANコード:9784480097880
冨田 恭彦
冨田 恭彦

トミダ ヤスヒコ

1952年、香川県生まれ。京都大学文学部哲学科卒。京都大学博士(文学)。ハーバード大学客員研究員などを経て、現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授。著書に、『ロック哲学の隠された論理』(勁草書房)、『クワインと現代アメリカ哲学』(世界思想社)、『観念説の謎解き』(世界思想社)、『観念論の教室』(ちくま新書)、『ローティ』(ちくま選書)、『カント入門講義』(ちくま学芸文庫)、Inquiries into Locke’s Theory of Ideas(Olms)、 The Lost Paradigm of the Theory of Ideas (Olms)、「科学哲学者柏木達彦」シリーズ全5冊(ナカニシヤ出版)、「生島圭」シリーズ全3冊(講談社現代新書)など、訳書に、R.ローティ『連帯と自由の哲学』(岩波書店)がある。

この本の内容

我々が生きている世界は、心の中の世界=表象にすぎない。その一方で、しかし同時に「物自体」はある、とも言うカントの超越論的観念論。そのカラクリとして、基本的なものの見方・考え方の枠組みが人間の心にはあらかじめセットされているとカントは強調したわけだが、この点を強調することによって、その哲学は、後年の哲学者達の思想的転回に大きく貢献したと著者は説く。平明な筆致で知られる著者が、図解も交えてカント哲学の要点を一から説き、各ポイントが現代の哲学者に至るまでどのような影響を与えてきたかを一望することのできる一冊。

この本の目次

第1章 カント略伝
第2章 なぜ「物自体」vs「表象」なのか?
第3章 解かなければならない問題
第4章 コペルニクス的転回
第5章 「独断のまどろみ」から醒めて
第6章 主観的演繹と図式論
第7章 アプリオリな総合判断はいかにして可能か
第8章 魅力と謎

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