ダブリンの人びと

ジェイムズ・ジョイス 著 , 米本 義孝 翻訳

暗澹は滑稽に通じる

20世紀初頭、ダブリンに住む市民の平凡な日常の出来事をリアリズムに徹した手法で描いた短篇小説集。リズミカルで斬新な新訳。

ダブリンの人びと
  • シリーズ:ちくま文庫
  • 1,100円(税込)
  • Cコード:0197
  • 整理番号:し-30-1
  • 刊行日: 2008/02/06
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:480
  • ISBN:978-4-480-42410-5
  • JANコード:9784480424105
ジェイムズ・ジョイス
ジェイムズ・ジョイス

ジョイス,ジェイムズ

1882−1941 アイルランド出身の小説家。人間の内面をえぐる、独自の「内的告白」や「意識の流れ」の手法を生み出し、20世紀文学世界に革命的な新境地を開く。母国を捨ててヨーロッパ各地をさまよいながら、終生故郷のダブリンとそこに住む人びとを描き続けた。

米本 義孝
米本 義孝

ヨネモト ヨシタカ

1941年生まれ。立命館大学大学院修士課程修了後、立命館大学、信州大学などを経て、現在安田女子大学教授。英文学専攻、文学博士。著書に、『言葉の芸術家ジェイムズ・ジョイス──「ダブリンの人びと」研究』(南雲堂)、『読解「ユリシーズ」(上)(下)』(研究社)などがある。

著者からのメッセージ

『ダブリンの人びと』 あとがきのあとがき[全文を読む]

この本の内容

20世紀初頭に書かれた、『姉妹』から『死者たち』までの15篇を収めた初期の短篇集。ダブリンに住む人びとの日常が淡々と綴られていく。人間の姿をリアルに描くことで、その愚かしさ、醜さ、滑稽さを際立たせ、陰鬱のなかに喜劇の要素があることを示した芸術性の高い作品。各短篇のていねいな注釈、解説、地図を付した。リズミカルで斬新な新訳。

この本の目次

姉妹
ある出会い
アラビー
イーヴリン
レースのあとで
二人の伊達男
下宿屋
小さな雲
対応

痛ましい事故
委員会室の蔦の日
母親
恩寵
死者たち

読者の感想

2009.9.24 麻里

ジョイスの描いた世界が、吟味しつくされたことばや注釈で忠実に表されています。そのため、当時の風潮、言葉の言い回しに無知な私でも彼らの世界を楽しむことができました。

2008.5.26 O

米本訳は、大変読みやすく、詳細な訳注も役立ちました。
次に、米本訳『ユリシーズ』の刊行を強く希望します。

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