「大菩薩峠」を読む ─峠の旅人

今村 仁司

「大菩薩峠」ははたして剣豪小説なのか? 漂泊とユートピア、記号としての身体、愚者と知者など、人間への深い洞察にみちた作品の思想的核心を読む冒険的試み。

「大菩薩峠」を読む ─峠の旅人
  • シリーズ:ちくま新書
  • 726円(税込)
  • Cコード:0295
  • 整理番号:82
  • 刊行日: 1996/09/19
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:240
  • ISBN:4-480-05682-3
  • JANコード:9784480056825
今村 仁司
今村 仁司

イマムラ ヒトシ

今村 仁司(いまむら・ひとし):1942-2007年。岐阜県生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。元東京経済大学教授。専攻は社会思想史、社会哲学。

著者に関する情報

追悼・今村仁司[全文を読む]

この本の内容

魔剣を操る元甲源一刀流の剣士机竜之助は、大菩薩峠の頂上で老巡礼を斬り殺す。この理由なき殺人が物語の発端であり、終りのない旅のはじまりであった。無明の闇の世界をさまよう幽鬼的ヒーロー竜之助や、老翁の顔だが体は子どもの大きさである槍の天才米友、相撲とりのように図体がデカイが少し足りない与八など個性的で愛すべき脇役陣が大活躍する雄渾壮大、痛快無比なる大長編エンターテイメント『大菩薩峠』。本書は、漂泊とユートピア、記号としての身体、冷静なる愚者、欲望の体系、群衆論などの新たな視点から光をあて、この人間への深い洞察にみちた予言的な作品の思想的核心を読み解く冒険的試みである。

この本の目次

第1章 漂泊の旅人
第2章 傷ついた身体
第3章 分身たち
第4章 ユートピアの挫折
第5章 冷静なる愚者
エピローグ 開かれた物語

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