沖縄入門 ─アジアをつなぐ海域構想
開かれた海域を背景に日本とアジアさらには世界を繋ぐ中継点・沖縄。その長い国際交流の歴史を通し地方化と世界化が同時に進む今日の国家のあり方を見つめ直す。
- シリーズ:ちくま新書
- 726円(税込)
- Cコード:0221
- 整理番号:249
- 刊行日:
2000/06/19
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:新書判
- ページ数:224
- ISBN:4-480-05849-4
- JANコード:9784480058492
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沖縄は開かれた海域を背景にして、歴史的に、日本と中国、東アジア・東南アジア、さらには世界をつなぐ結び目の役割を果たしてきた。その柔軟な有り様は、我々に対し、国家という概念の根底までをも問い直させる。琉球王国の外交文書『歴代宝案』の解読に取り組んできた著者が、国家のローカル化とグローバル化が同時に進む今日、沖縄というダイナミックな地域を通し、いまいちど国家・アジア地域・世界の在り方を見つめ直す書。
第1章 沖縄研究の五世代・150年―沖縄をどう見てきたか
第2章 琉球・沖縄をめぐるアジアの海域
第3章 東アジア朝貢システムと琉球
第4章 新しいアジア資料学にむけて
第5章 国家を超える琉球・沖縄モデル
2008.5.31 YAMASHINA
まず、この本が絶版になっていることがどれだけ残念なことであるかを強調したいです。
これは沖縄「入門」というよりも、沖縄を見る視点を地政学的なものから海政学ともいうべき視点に転ずることによって、従来の閉鎖的国家観を根底から揺るがす思考を提供する書であると言えます。
東アジア・東南アジアの歴史(日本ももちろん含む)において、また現在においても、ヒトやモノやブンカがどれほどダイナミックに交叉しながらこの地域・海域を形作ってきたか。その中で沖縄がどのような役割を果たしてきたかがわかります。そしてこの見方は、これからの「世界」を見るための、新しい(閉鎖的国家観に囚われない)視点であると思います。
地域研究だけでなく、国際関係や国際文化学を勉強している人には是非読んでもらいたい本です。
2007.11.15 石井裕治
よくまとめられていて、大人が読んでもよいでしょう。
内地と沖縄の両方の視点から書かれているところがよいです、
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