ちくま新書

日本経済の死角
─収奪的システムを解き明かす
河野龍太郎
著
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経済不況による停滞感、そこから生じる社会不安が、中高年の価値観を根底から揺るがせている。かつての経済的繁栄を支えた中高年は、「時代の転換期」と「人生の転換期」という二つの節目を同時に迎え、逃れようのない不透明感と逼塞感を感じつつ、深刻な「心の危機」に直面している。大きな変革の潮流のなかで、“癒し”“スローライフ”“ヒーリング”などのキーワードが溢れる現在、真に「豊かな時間」とはなにかを問い直し、充足した「生」を取り戻すための座標軸を探る。
第1章 人生を振り返るとき―C.G.ユング 「中年」の発見(ある「失踪」
午前の人生、午後の人生 ほか)
第2章 それぞれの「出家」―吉田兼好 「こころ」の主となる(それぞれの「出家」
「こころ」の主となる ほか)
第3章 「いま、そしてあるがまま」の人生―種田山頭火 ひとりがよろしい、されどひとりはさみしい(風のごとく、雲のごとく、水のごとく…
自己を「掘る」 ほか)
第4章 人生に必要なもの―H.D.ソロー 自分の「リズム」を聞く(蟻のごとく…
「季節」のなかで ほか)
第5章 もう一つの座標軸―豊かな時間を求めて(「寅さん」の中の私、「私」の中の寅さん
「過剰適応」という病い ほか)
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