つくられた卑弥呼 ─<女>の創出と国家

義江 明子

卑弥呼は神秘的な巫女ではなく、政治的実権をもった王だった! 史料を丹念に読み解きながら、明治以降につくられた卑弥呼像を完全に覆す、衝撃の論考。

つくられた卑弥呼 ─<女>の創出と国家
  • シリーズ:ちくま新書
  • 748円(税込)
  • Cコード:0221
  • 整理番号:528
  • 刊行日: 2005/04/05
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:208
  • ISBN:4-480-06228-9
  • JANコード:9784480062284
義江 明子
義江 明子

ヨシエ アキコ

1948年大阪府生まれ。71年、東京教育大学文学部史学科卒業。79年、東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、帝京大学名誉教授、文学博士。主要著書に『日本古代の氏の構造』『日本古代の祭祀と女性』『日本古代系譜様式論』『古代女性史への招待』『日本古代女性史論』『県犬養橘三千代』(以上、吉川弘文館)、『古代王権論』(岩波書店)、『天武天皇と持統天皇』(山川出版社)、『日本古代女帝論』(塙書房)、共編著に『日本家族史論集』全13巻(同)、『日本古代史研究事典』『平安時代儀式年中行事事典』(以上、東京堂出版)がある。

この本の内容

邪馬台国の女王卑弥呼。日本人なら誰もが知っているこの女性について、教科書で「すぐれた巫女であり、人に姿を見せることもまれで、弟が彼女を補佐して実際の政治を行っていた」と習わなかっただろうか。しかし、この卑弥呼=神秘的巫女説は、実は近代に創られたものである。本書は『魏志』倭人伝のほか、『風土記』『古事記』『日本書紀』の伝承を、木簡等の新出史料や古代女性史研究の成果をふまえて丁寧に読み解き、卑弥呼を“戦う”王ワカタケルと同種の、政治的実権をもった王として位置付け直す。卑弥呼に象徴される古代の女性首長たちの実像を明らかにし、現在の女帝論議にも一石を投じる衝撃の論考。

この本の目次

はじめに―卑弥呼の実像をもとめて
第1章 『風土記』の“女”を読む
第2章 『魏志』倭人伝の“女”を読む
第3章 飯豊王の物語を読む
第4章 ジェンダー記号としての「ヒメ」を読む
終章 卑弥呼像の創出

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