新しい神の国

古田 博司

覚醒する日本文明圏

日本は中国や朝鮮と同じくアジアの一部なのか。東アジア地域の中での日本を歴史的・文化的に検証し、「脱亜」ではなく「別亜」としての日本文明圏を提唱する。

新しい神の国
  • シリーズ:ちくま新書
  • 770円(税込)
  • Cコード:0230
  • 整理番号:684
  • 刊行日: 2007/10/09
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:224
  • ISBN:978-4-480-06386-1
  • JANコード:9784480063861
古田 博司
古田 博司

フルタ ヒロシ

1953年生まれ。筑波大学人文社会系教授。専門は政治思想・東アジア政治思想・北朝鮮政治・韓国社会論。著書に『朝鮮民族を読み解く』(ちくま学芸文庫)、『日本文明圏の覚醒』(筑摩書房)、『「紙の本」はかく語りき』(ちくま文庫)、『東アジア・イデオロギーを超えて』(新書館)など。

この本の内容

岡倉天心の“アジアは一つ”から悪名高い「大東亜共栄圏」、そして近年の東アジア共同体の提唱に至るまで、長期にわたる文化伝播の歴史を背景に、「日本はアジアの一部」という考えは近代日本史の伏流となっている。しかし、その歴史意識は正しいのだろうか。大韓民国国費留学生として一九八〇年から六年間の研究生活を送り、いまは日韓両政府が主催する日韓歴史共同研究の一員でもある著者が、日本と朝鮮半島および大陸との関係を吟味・検証し、「別亜」としての日本文明圏を提唱する。

この本の目次

第1章 多神教的世界観の勧め
第2章 マルクスどもが夢のあと
第3章 贖罪大国日本の崩壊
第4章 日本文明圏の再考
第5章 神々の復権
第6章 別亜論とは何か
第7章 和人たちの夏
第8章 新しい神の国

読者の感想

2008.1.12 坂田 卓

これまでに無かった新しい視点で日本、東アジアを俯瞰していて新鮮でした。特に、朝鮮の専門家であるだけに儒教圏の
特徴についての鋭い分析には説得力があります。ただし、保田、福田、小林の論に対するご意見には同意できない部分も一部あります。

2008.1.02 佐々木 昇

 なぜ、ハワイで朝鮮文化研究なのか、というのが冒頭から出てきて、ハワイと朝鮮という図式が理解できずにいた。
 それも、日本の敗戦後のどさくさに紛れて勝手に李承晩ラインという領海を主張した盗人同様の韓国大統領であった李承晩の銅像の前で記念写真におさまる筆者と「新しい神の国」というタイトルとがマッチせずに理解に苦しむものだった。


 海外旅行に日常的に出かける日本人となったが、旅行会社が設けたハワイ旅行ルート以外のハワイを辿ると物騒な場所であることがわかる。
 アジア移民のタクシー運転手は乗車前に交渉しなければ代金をぼったくる、オフィスとはいえトイレには専用の鍵を持っていかなければ入れない。と、いうことは経験済みだったが、筆者のいうハワイはもっと物騒な場所であることがわかる。一極集中で人間関係が複雑とはいえ東京の物騒さとは格段の差がある。こういった環境であれば、うつ状態にならないほうがおかしいだろう。

 しかしながら、ここから筆者の世界観というか日本という国を外から眺めたときの正常ななかの異常が炙り出されていく。これがおもしろい。すでに、多くの本に紹介されていることながら、論理的にコンパクトに紹介されているので、ある意味、信じたくない人には目を閉じたくなるか、でっちあげと言いたくなるだろう。
 そして、なんとなく比喩対象が読みづらいという方もいると思うが、古典教養のある方ならさほど目障りな比喩ではないと思うし、独特の古田節と思って読めば大筋の骨格はしっかりとしているのでおもしろい。

 要は、日本という国はアジアの中でも世界の中でも珍しい純粋培養に近い民族国家ということがわかる。何も自国を卑下してまでも、という筆者の意見がすんなりと理解できる。
「新しい神の国」というタイトルに不思議さを感じていたが、意外にこれからの世界をリードするのは日本と日本人なのかもしれないと予感させるものでした。
 捨てたものじゃないよ日本と日本人。世界に対して新しい国家モデルを示せる要素を持っているのかも、と思えるものでした。

2007.11.07 神谷 隆行

 日本をアジアの一国ではない特に東アジアの一国ではないとする先生のご意見に同感の思いであります。万世一系の天皇陛下の元、古の万葉集にしろ江戸時代の町民文化にしろ庶民が比較的自由に発言できる環境が今の日本を他国とは全く異なる国たらしめているのではないかと思われます。言論統制が永年続いた国ではこうはいかないのではないかと思います。
 ところで「茶化す」文化について明治から昭和の初め頃の例が少ないそうですが、落語や川柳狂歌はいかがでしょうか?この時期でも盛んに作られたのではないだろうかと思うのですが。

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