その言い方が人を怒らせる ─ことばの危機管理術
「申し訳ありませんが、
納期に遅れそうです」
どこがいけない?
適確に伝えるには、日本語が陥りやすい表現の落とし穴を知ることだ。思い当たる「まずい」事例を豊富に取り上げ、言語学的に分析。会話の危機管理のための必携本。
謝罪の場面で真意が伝わらず怒らせる、誤解を与える、だらだらと長く続く言い訳文、空気の読めない発言、どこか変な敬語、…。こうしたコミュニケーションの行き違いを生じさせる言い方や表現は、ニュアンスや印象論で語られがちだが、実は言語学的な理由がある。本書では、「まずい」具体例を数多く取り上げながら、言語学の中でも文脈を科学する新しい分野である語用論を背景にその理由を分析していく。知っておきたい、日本語が陥りやすい表現の落とし穴とは。
序章 なぜうまく伝わらないのか?
第1章 ことばの危機管理
第2章 誤解されることば
第3章 ロゴスとパトスを使いこなす
第4章 読むべき空気と読まざるべき空気
第5章 敬語よりも配慮
終章 時代の求めることばのありかた
2009.12.18 遠藤 克則
読後感を一言で表現しますと、山田ズーニーさんの『あなたの話はなぜ「通じない」のか』(筑摩書店)の勘所を言語学の専門家が解説してくださった、という印象です。一例をあげるならば、山田さんは正論がなぜ相手に通じないのかを
<共感>をキーワードにして説きましたが、本書の著者は
<ロゴスとパトス>という概念で説明しています。私自身、
まさに<ロゴス(聖書では”ことば”とも訳出されている)>と向き合い、人と関わる仕事をしていることもあって、
多くの点で "food for thought" をいただきました。
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