競争の作法 ─いかに働き、投資するか

齊藤 誠

2010年 エコノミストが選ぶ
経済図書ベスト10 第1位!
(日本経済新聞2010年12月26日付)

なぜ経済成長が幸福に結びつかないのか? 標準的な経済学の考え方にもとづいて、確かな手触りのある幸福を築く道筋を考え抜く。まったく新しい「市場主義宣言」の書

競争の作法 ─いかに働き、投資するか
  • シリーズ:ちくま新書
  • 814円(税込)
  • Cコード:0233
  • 整理番号:851
  • 刊行日: 2010/06/07
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:240
  • ISBN:978-4-480-06551-3
  • JANコード:9784480065513
齊藤 誠
齊藤 誠

サイトウ マコト

1960年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科教授。1983年京都大学経済学部卒業、1992年マサチューセッツ工科大学経済学部博士課程修了、Ph.D.取得。住友信託銀行調査部、ブリティッシュ・コロンビア大学経済学部などを経て、2001年4月より現職。2007年に日本経済学会・石川長を受賞。主な著書に『金融技術の考え方・使い方』(有斐閣、日経・経済図書文化賞)、『新しいマクロ経済学・新版』(有文閤)、『資産価格とマクロ経済』(日本経済新聞出版社、毎日新聞社エコノミスト賞)がある。

この本の内容

なぜ経済成長が幸福に結びつかないのか?懲りずにバブルに踊る日本人はそんなにバカなのか?標準的な経済学の考え方にもとづいて、確かな手触りのある幸福を築く道筋を考え抜く。まったく新しい「市場主義」宣言の書。

この本の目次

第1章 豊かさと幸福の緩やかな関係―リーマン・ショック後に失われた豊かさとは(本章で議論すること
『国民経済計算』の生産と消費 ほか)
第2章 買いたたかれる日本、たたき売りする日本―「戦後最長の景気回復」がもたらした豊かさについて(「いざなみ景気」、「かげろう景気」、そして「戦後最長の景気回復」
状況からするりと抜け出すために ほか)
第3章 豊かな幸福を手にするための働き方―競争と真正面から向き合うために(保身と嫉妬を克服する方法
合理性を超えたところでの合意形成 ほか)
第4章 豊かな幸福を手にするための投資方法―持てる者の責任とは(「失われた10年」における日本経済の破壊と創造とは
「失われた10年」こそが「失われた」? ほか)

読者の感想

2010.6.15 高山直樹

わが意を得た思い
齊藤さんのご本は、以前に”成長信仰の桎梏”を読んで、ゼロ金利が過剰な資本蓄積を産んでいること、そうした状況下では、投資から、消費にシフトした成長戦略があり得るという指摘に、目から鱗が落ちた思いがいたしました。以来、現在の混迷した状況に対する先生の見解を聞きたいと切望していましたので、まさに本書は待望していた本です。本書における、少数者に、生産性向上、生産コスト削減の負担を集中してきたが故に、平均概念に基づいた経済指標による「格差問題」の指摘にもう一つリアリテイが感じられないこと、しかしながら、そこには、おそるべき不公正があり、その根底には、競争に対する不合理な考えがあるという指摘は、まさに事の本質に触れた主張であると思います。

円安バブルの根底にある不合理な経済戦略、ゼロ金利政策の誤り、世上の浅薄なデフレ脱出政策に対する批判には、わが意を得た思いがいたしました。久しぶりに、快著を読んで、飢えが満たされた思いです。御社にあっては、今後とも齊藤先生のアクチュアルな経済分析と、啓蒙の書を企画して、まともな経済書を求めている読者の渇望に答えて下さい。御社の企画力に期待しています。

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