重田園江
( おもだ・そのえ )1968年兵庫県西宮市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本開発銀行を経て、東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。現在、明治大学政治経済学部教授。専門は、現代思想・政治思想史。著書に『フーコーの穴』(木鐸社)、『ミシェル・フーコー』、『社会契約論』、『ホモ・エコノミクス』(以上、ちくま新書)、『連帯の哲学Ⅰ』、『統治の抗争史』(以上、勁草書房)、『隔たりと政治』、『フーコーの風向き』(以上、青土社)、『真理の語り手』(白水社)などがある。
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私たちが暮らすこの社会は、そもそもどんなふうに生まれたのか。社会の形成・維持に不可欠なルールが、現にこうして守られているのはなぜか。政治秩序の正しさは、誰がどう判断すべきなのか。社会契約論とは、そんな素朴な問いを根源まで掘り下げて考える試みである。本書では、ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズの議論を精密かつ大胆に読み解きながら、この近代の中心的思想に新たな息吹をふき込む。今までにない視点から世界の成り立ちが一望できる、清冽な政治思想入門!
第1章 ホッブズ(世界の運動論的把握とは
政治社会の再構成とホッブズ問題
約束の力)
第2章 ヒューム(秩序の起源はどこにあるのか
コンヴェンションとホッブズ問題
政治社会と文明社会)
第3章 ルソー(ルソーの時代診断―「政治経済論」
ルソーの歴史観―『人間不平等起源論』
契約はどんなものか―『社会契約論』
一般性と特殊性―一般意志について)
第4章 ロールズ(ロールズのヒューム批判
正義の二原理
ルソーとロールズにおける一般性の次元)
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