ヨーロッパ思想を読み解く ─何が近代科学を生んだか
西洋人の思考の秘密がわかる新・哲学入門
なぜ西洋にのみ科学的思考が発達したのか。その秘密をカント、ニーチェ、ハイデガーらに探り、西洋独特の思考パターンを対話形式で読み解く。異色の思想史入門。
なぜヨーロッパにのみ、近代科学を生み出す思想が発達したのだろうか。それは「この世」の向こう側を探る哲学的思考が、ヨーロッパにのみ発展したからなのだ。人間の感覚器官で接することのできる事物の背後(=向こう側)に、西洋人は何を見出してきたのだろうか。バークリ、カント、フッサール、ハイデガー、ニーチェ、デリダらが繰り広げてきた知的格闘をめぐって、生徒との10の問答でその論点を明らかにし、解説を加える。独自の視点と思索による、思想史再構築の試み。
1 向こう側をめぐる西洋哲学史(この世の「向こう側」など本当にあるのか―バークリ
「こちら側」に引きこもる―フッサール
「こちら側」をさらに深める―ハイデガー
「向こう側」は殺せるか―ニーチェ
我々の時代と「向こう側」―デリダ)
2 「向こう側」と「あの世」の思想(時間論
近代以後の「生かされる生」
「あの世」と「向こう側」)
2014.9.27 がぶ
何度か読みましたが、三割程度しか理解できてません。それでもとても感銘を受けましたことは確かです。「向こう側」の存在を知ることができたことで、平凡な日常においても、まだまだ発見はでき、退屈はしないのだと、とても新鮮な気持ちで元気が湧いてきました。
2014.8.27 小林
素晴らしい著作です。日本では宗教分野以外では取り扱いが難しいこの問題を、哲学的な見地からわかりやすく説明し、その回答を示唆されたことは意義深いことです。またたいへんに気力が必要とされたことと思います。敬意を表します。
今後の社会のために、大変、有益な著作になろうと思います。古田先生のこのお仕事と勇気に深く感謝いたします。
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