ちくま新書

日本経済の死角
─収奪的システムを解き明かす
河野龍太郎
著
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民俗学の祖として知られる柳田国男。しかしその学問は狭義の民俗学にとどまらぬ「柳田学」として、日本近代史上に燦然と輝いている。それは近代化に立ち後れた日本社会が、今後いかにあるべきかを構想し、翻ってその社会の基層にあるものが何かを考え尽くした知の体系だった。農政官僚、新聞人、そして民俗学者としてフィールドワークを積み重ねるなかで、その思想をいかに展開していったのか。その政治・経済・社会構想と氏神信仰論を中心としつつ、その知の全貌を再検討する。
序章 足跡と知の概観
第1章 初期の農政論
第2章 日本的近代化の問題性―危機認識
第3章 構想1―地域論と社会経済構想
第4章 構想2―政治構想
第5章 自立と共同性の問題
第6章 初期の民間伝承研究から柳田民俗学へ
第7章 知的世界の核心1―日本的心性の原像を求めて
第8章 知的世界の核心2―生活文化の構造
終章 宗教と倫理
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