ちくま新書

日本経済の死角
─収奪的システムを解き明かす
河野龍太郎
著
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平安時代には父親などの「経済的庇護者」、中世には「主従制の主人」との関わりで使われた「頼む」という言葉。また、頼み頼まれる社会関係は近世に「義理」概念を生む基盤となるなど、日本史のなかで意味を変化させてきた。その変化は人と人の結びつきの変化を表している。『万葉集』『源氏物語』から「一揆契約書」「頼み証文」まで、様々な史料に現れる「頼む」の変遷を丹念に読み込み、日本人の社会的結合を描く、まったく新しい社会心性史の試み。
プロローグ―秀吉の遺言から
第1章 古代の「頼み」
第2章 武家主従制の展開と「頼み」
第3章 南北朝争乱のなかの武士と惣村
第4章 一揆契約と戦国家法
第5章 戦国大名と天下統一
第6章 「頼み」から「義理」へ
エピローグ―頼み証文の出現
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