聖母の美術全史 ─信仰を育んだイメージ

宮下 規久朗

なぜ聖母はこれほど愛されるのか? キリスト教の祈りの対象にして、西洋美術史を牽引した聖母像。その起源や隆盛、衰退から変容までを追いかける画期的な一冊。

聖母の美術全史 ─信仰を育んだイメージ
  • シリーズ:ちくま新書
  • 1,375円(税込)
  • Cコード:0270
  • 整理番号:1578
  • 刊行日: 2021/06/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:480
  • ISBN:978-4-480-07401-0
  • JANコード:9784480074010
宮下 規久朗
宮下 規久朗

ミヤシタ キクロウ

宮下 規久朗(みやした・きくろう):美術史家、神戸大学大学院人文学研究科教授。1963年名古屋市生まれ。東京大学文学部美術史学科卒、同大学院修了。『カラヴァッジョーー聖性とヴィジョン』(名古屋大学出版会)でサントリー学芸賞など受賞。他の著書に、『バロック美術の成立』(山川出版社)、『食べる西洋美術史』、『ウォーホルの芸術』、『美術の力』(以上、光文社新書)、『カラヴァッジョへの旅』(角川選書)、『モチーフで読む美術史』『しぐさで読む美術史』(以上、ちくま文庫)、『ヴェネツィア』(岩波新書)、『闇の美術史』、『聖と俗 分断と架橋の美術史』(以上、岩波書店)、『そのとき、西洋では』(小学館)、『一枚の絵で学ぶ美術史 カラヴァッジョ《聖マタイの召命》』(ちくまプリマー新書)、『聖母の美術全史』(ちくま新書)、『バロック美術――西欧文化の爛熟』(中公新書)など多数。

この本の内容

二〇二〇年四月、一枚の聖母像の前でフランシスコ教皇は、新型コロナと戦う連帯を全世界に呼びかけるミサを行った。今も昔も、悩み苦しむ人びとが求めるのは、「母なるもの」のイメージなのだろう。イコンをその源に持つ聖母は「受胎告知」「ピエタ」「無原罪の御宿り」など様々な主題を生み、祈りの対象としてのみならず、西洋美術史を強く牽引した。聖母像の起源から、ルネサンス、バロック、日本の南蛮美術やお掛け絵、現代美術に至るまで、その大潮流を追いかける比類なき美術史。

この本の目次

はじめに 聖母と美術―なぜ信仰を集めるのか
第1章 聖母像の成立―イコンと黒い聖母
第2章 中世の聖母―涙と乳
第3章 ルネサンスの聖母―「美術の時代」の始まりと危機
第4章 バロックの聖母―危機の時代の幻視と爛熟
第5章 聖母像の広がり―植民地・民衆への浸透
第6章 東洋の聖母―インド・中国・日本への伝播と変容
第7章 近現代の聖母―衰退から変奏へ

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