北村紗衣
( きたむら・さえ )1983年生まれ。武蔵大学人文学部英語英米文化学科准教授。専門はシェイクスピア、舞台芸術史、フェミニスト批評。ウィキペディアンとしても活動する。著書に『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』(書肆侃侃房)、『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち』(白水社)、共訳にヘンリー・ジェンキンズ『コンヴァージェンス・カルチャー』(晶文社)がある。
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ブログやSNSが発展して誰でも批評を書いて発表できるようになり、配信サービスが興隆して語りたくなるコンテンツは溢れている。自分でも批評をして発表してみたい!と思っている読者/視聴者も多いと思う。
「批評とは、作品から隠れた意味を引き出すもの」「批評とは、ある作品の価値付けをするもの」――など様々な議論があるが、批評とは何よりも、作品をより深く楽しむためのツールである。フェミニズム批評を用いた批評が楽しすぎて、年に100本の映画と100本の舞台を観て260冊の本を読んでそのすべてについて簡単な批評をブログで公開してしまっている著者が、批評の楽しさを世に広めるべく、批評の方法を実践的に説明していく。
批評という行為を「読む」「分析する」「書く」の三つの段階に分け、それぞれの方法とともに「やるべきこと」「やってはいけないこと」を提示して、初心者にも優しい入門書に。
最後に、実際に武蔵大学のゼミでやっている授業をもとに、批評の具体例と添削を掲載する。
プロローグ 批評って何をするの?
第1章 精読する(精読とは?
精読のためにすべきこと
精読のためにすべきではないこと)
第2章 分析する(批評理論とは?
タイムラインに起こしてみる
とりあえず図に描いてみる
価値づけする)
第3章 書く(書き始める
切り口を提示し、分析する
書くためのテクニック)
第4章 コミュニティをつくる―実践編(『あの夜、マイアミで』
『華麗なるギャツビー』)
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