魚にも自分がわかる ─動物認知研究の最先端

幸田 正典

魚が鏡を見て、体についた寄生虫をとろうとする!? 「魚の自己意識」に取り組む世界で唯一の研究室が、動物の賢さをめぐる常識をひっくり返す!

魚にも自分がわかる ─動物認知研究の最先端
  • シリーズ:ちくま新書
  • 990円(税込)
  • Cコード:0245
  • 整理番号:1607
  • 刊行日: 2021/10/05
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:260
  • ISBN:978-4-480-07432-4
  • JANコード:9784480074324
幸田 正典
幸田 正典

コウダ マサノリ

大阪市立大学大学院理学研究科(動物機能生態学研究室)教授。理学博士。アフリカのタンガニイカ湖の魚や珊瑚礁魚などを主な対象に、魚の知能を研究している。共著に『タンガニイカ湖の魚たち』(平凡社)、『魚類の繁殖行動』(東海大学出版会)。

この本の内容

「魚が鏡を見て、自分の体について寄生虫を取り除こうとする」。そんな研究が世界を驚かせた。それまで、鏡に映る像が自分であると理解する能力は、ヒトを含む類人猿、イルカ、ゾウ、カササギでしか確認されていなかった。それが、脊椎動物のなかでもっとも「アホ」だと思われてきた魚類にも可能だというのだ。実は、脳研究の分野でも、魚の脳はヒトの脳と同じ構造をしていることが明らかになってきている。「魚の自己意識」に取り組む世界で唯一の研究室が、動物の賢さをめぐる常識をひっくり返す!

この本の目次

第1章 魚の脳は原始的ではなかった
第2章 魚も顔で個体を認識する
第3章 鏡像自己認知研究の歴史
第4章 魚類ではじめて成功した鏡像自己認知実験
第5章 論文発表後の世界の反響
第6章 魚とヒトはいかに自己鏡像を認識するか?
第7章 魚類の鏡像自己認知からの今後の展望

読者の感想

2022.8.17 ダイガクセイ

人文系を専攻する私にも理解しやすく、読んでいて面白いと感じた本です。
研究について筋道立てて説明がなされているという点も非常に良いと思いますし、今後の成果も期待します。


研究など行う大学生の視点から言えば、第五章の“批判とどう対峙するか”の節を中心に、分野は違えど学術研究のやり方の参考になるものでしたので良かったです。

2021.10.19 アライ キヨシ

素晴らしい。意識の問題について革命的影響をもたらす研究成果です。科学にとどまらず、思想分野にまで波及するでしょう。しかも、平易な語り口で、だれにでも読みやすい。

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