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定価

1,034

(10%税込)
ISBN

978-4-480-07440-9

Cコード

0236

整理番号

1613

2021/11/08

判型

新書判

ページ数

320

解説

内容紹介

夫婦別姓制度の導入について、30年越しの議論が続いているが、国会での具体的な法制化は未だ実を結んでいない。女性の社会進出と活躍、離婚の増加等、時代の変化によって家族のあり方も多様化しているのに、夫婦同姓を前提とする日本の結婚制度は100年前のままだ。いわば「わきまえる女」を前提とした古ささえ感じられる現行の制度は、社会の変化に合わせた刷新が望まれる。夫婦同姓が法律で強制されているのは今や日本のみで、世界には夫婦別姓の選択肢がある国ばかりだ。本書では欧米(英国、米国、ドイツ、フランス、ベルギー)とアジア(中国、韓国)の7カ国を取り上げ、それぞれの国で実体験を持つ筆者たちが、歴史や法律を繙きながら、姓と婚姻、家族についての様々な例を、今日の実情や課題まで含めて提示し、「選べる」社会のヒントを探る。そして日本で、未だに法案審議の進まない立法府、合憲判断を繰り返している法曹界、当事者の立場を知るはずの経済界のキーパーソンを招き、具体的な実現へ向けて、何が突破口の鍵となり得るか、率直に議論したい。誰にとっても生きやすい、日本にとってより良き選択的夫婦別姓制度を設計するための基本の一冊をめざす。

目次

第1部 結婚と姓―各国の事情(英国 すべての人に「生きたい名前で生きる自由」を
フランス 多様なカップルの在り方が少子化に終止符
ドイツ 別姓が開く女性活躍の道
ベルギー 家族の姓はバラバラが「普通」
米国 慣習を破り姓を選ぶ自由を実現
中国 姓は孤立から独立へ、モザイク模様の大国
韓国 戸籍制度を破棄した、絶対的夫婦別姓の国)
第2部 「選べる」社会の実現に向けて(座談会 日本 別姓がなぜ必要なのか、どうしたら実現できるか)

著作者プロフィール

栗田路子

( くりた・みちこ )

ベルギー在住ライター・ジャーナリスト。人権、医療、環境、EU事情などで発信。共著書『コロナ対策 各国リーダーたちの通信簿』(光文社新書)の筆頭著者。

片瀬ケイ

( かたせ・けい)

片瀬 ケイ(かたせ・けい):アメリカ在住歴26年のジャーナリスト、翻訳者。43歳の時に卵巣がんと診断され、米国で手術と化学療法による治療を受けた。その後、がん医療に興味を深め日米のがん学会やがん患者団体を取材し、日本の「海外がん医療情報リファレンス」や「コクラン共同計画」等に翻訳協力をしたり、Yahoo!ニュース個人のオーサーとして、米国の医療情報を発信している。神奈川大学スペイン語学科卒、東京の行政?齧蜴?L者を経て、カンザス大学ジャーナリズム修士号取得。米国ヘルスケア・ジャーナリスト協会(AHCJ)会員。共訳書に『RPMで自閉症を理解する』(エスコアール)、共著書に『コロナ対策 各国リーダーたちの通信簿』(光文社新書)、『夫婦別姓 家族と多様性の各国事情』(ちくま新書)がある。

斎藤淳子

( さいとう・じゅんこ)

斎藤 淳子(さいとう・じゅんこ):ライター。北京在住26年。米国で修士号取得後、北京に国費留学。JICA 北京事務所、在北京日本大使館勤務を経て、北京を拠点に共同通信、時事通信、読売新聞のほか、中国の雑誌『瞭望週刊』など幅広いメディアに寄稿。NHKや民放ラジオなどでも中国の現地事情を解説している。共著書に『夫婦別姓―家族と多様性の各国事情』(ちくま新書、2021年。中国の章を担当)、『在中国日本人108人のそれでも私たちが中国に住む理由』(CCCメディアハウス、2013年)ほか。

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