西洋中世の男と女 ─聖性の呪縛の下で
性愛は罪なのか
中世の男と女の関係から西洋史全体を見直した斬新な試み。性愛をめぐる民衆と教会の攻防を通じ庶民の文化を論じる。
【解説: 佐藤賢一 】
- シリーズ:ちくま学芸文庫
- 1,320円(税込)
- Cコード:0122
- 整理番号:ア-25-2
- 刊行日:
2007/10/10
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:文庫判
- ページ数:320
- ISBN:978-4-480-09102-4
- JANコード:9784480091024
- 在庫 ×
中世のキリスト教会は男女関係のあるべき姿を定め、夫婦の性行為にまで厳しく介入しようとした。厳格でこっけいに見える性的禁則、二転三転する娼婦の位置づけ、聖職者自身の性の問題。そんな矛盾や悲哀をかかえた世相を克明に描くことで、当時の人々の処世の様が浮かび上がる。著者は、この中世社会における性愛の扱い方が、現在のヨーロッパ文化にも通じているとし、「西洋個人主義は、中世の人々が男と女の問題を自覚する中で生まれた」と論じる。ホーソーンの『緋文字』等の物語と、史実をつき合わせ、民衆が教会から「個人」を取り戻した過程を丁寧にひもとく。
第1章 『緋文字』の世界
第2章 古代・中世の宇宙観のなかの男と女(古代人の宇宙観
ローマ人の男女関係)
第3章 聖性の形成・解体と聖職者・女性(ユダヤ教と男女関係
初期キリスト教と男女関係
聖なるものの変質)
第4章 聖なるむすびつきとしての結婚(ゲルマン人の結婚
教会に管理される結婚
贖罪規定書から)
第5章 娼婦たちと社会(娼婦の位置
娼婦と娼婦宿)
第6章 中世の男と女にとって愛とは何か(聖性の呪縛の下で
個人の誕生)
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