ちよう、はたり

志村 ふくみ

記憶の底の機の音が聞こえる

「物を創るとは汚すことだ」。自戒を持ちつつ、機へ向かうときの沸き立つような気持ち。日本の色への強い思いなどを綴る。
【解説: 山口智子 】

ちよう、はたり
  • シリーズ:ちくま文庫
  • 1,045円(税込)
  • Cコード:0195
  • 整理番号:し-14-4
  • 刊行日: 2009/04/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:288
  • ISBN:978-4-480-42386-3
  • JANコード:9784480423863
志村 ふくみ
志村 ふくみ

シムラ フクミ

1924年滋賀県近江八幡生まれ。55年植物染料による染色を始め、57年第四回日本伝統工芸展に初出品で入選。83年『一色一生』で大佛次郎賞受賞。86年紫綬褒章受賞。90年国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。93年『語りかける花』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。著書に『色を奏でる』『小裂帖』『ちよう、はたり』『つむぎおり』など。

この本の内容

染織家で人間国宝の著者の随筆集。「ちよう、はたり」とは、著者の母が師と仰いだ青田五良の機の音。柳宗悦の民芸運動に従い、薄暗い土間で一心不乱に織っていた青年の機音が、著者の耳底に甦る。「物を創るとは汚すことだ」という自戒、そう思いつつも、機へ向かうときの沸き立つような気持ち。日本の色を残すことへの使命感など、折々の思いを綴る。口絵に井上隆雄の写真を付す。

この本の目次

ちよう、はたり
はじめての着物
現代における荘厳とは
歌ごころ・色
絵だけの絵の凄さ
ド・ロさま
余白のこと
三つの香炉
インドへ、まっしぐら
消し炭と薬味が財産〔ほか〕

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