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定価

1,100

(10%税込)
ISBN

978-4-480-42807-3

Cコード

0195

整理番号

-24-1

2011/03/09

判型

文庫判

ページ数

400

解説

内容紹介

散歩と読書が大好きな常盤新平さん。銀座の路地をぶらぶら歩き、日和にまかせて平井や浦安にも足を伸ばす。歩き疲れたら馴染みの喫茶店で一服。珈琲と煙草はますますやめられず、ときには黄昏の酒場でほろ酔い気分。故山口瞳師匠宅への年始の挨拶、競馬や将棋のお仲間たちとのつきあいも欠かせない。味のあるお店や懐かしい人を訪ねて三年有余、新平さんの旅歩き交友日誌。

目次

其ノ序 壬午歳暮(地下鉄に乗って、久しぶりに銀座へ)
其ノ壱 癸未(浅草寺に参詣。酒のあとのかけそばが旨い
立春だが、これからが寒くなる ほか)
其ノ弐 甲甲(正月、浅草寺へ。妻の着物姿をはじめて見た
仙台へ。兄の歌を聴く。しみじみとした気分 ほか)
其ノ参 乙酉(遠くの丘の森に初日の出を見る
寒いバーだが、居ごこちがよい ほか)
其ノ結 丙戌半分(着物姿の女性が多く成人の日だと気がつく
夜中起きたら車の屋根に雪が積もっていた ほか)

著作者プロフィール

常盤新平

( ときわ・しんぺい )

1931年岩手県生まれ。作家、翻訳家。早稲田大学文学部英文科卒業後、早川書房に入社。ミステリー雑誌の編集長など、10年に及ぶ編集者生活を経て、執筆活動に入る。『遠いアメリカ』(講談社)で第96回直木賞受賞。著書に『私の好きな時代小説』(晶文社)、『東京の小さな喫茶店・再訪』(リブロアルテ)、『山の上ホテル物語』(白水社)、訳書にB・ウッドワード、C・バーンスタイン『大統領の陰謀』(文藝春秋)、J・L・アンダースン『獅子と呼ばれた男』(清流出版)、D・モリス『ウーマンウォッチング』(小学館)など多数。

この本への感想

こんなはずではなかった。年齢とともに体力、気力ともに衰えたが、時分どきになると、お腹がすく。(平岡牧子さんと別れてまで一緒になった、おそらくは「熱愛者」に出てきた奥様とは)家庭内で、やや隙間風が吹いていて、朝食は自分で用意しなければいけない。ーー老いることを、これほど率直に述べた文章があっただろうか。他に知らない。ここに優れた人間の老いた姿そのものがある。

武田伸一

さん
update: 2011/04/12

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