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ちくま文庫

月の文学館

——月の人の一人とならむ

稲垣足穂のMoon Riders、中井英夫の月蝕領主の狂気、川上弘美が思い浮かべる「柔らかい月」……選りすぐり43作の月アンソロジー。

定価

902

(10%税込)
ISBN

978-4-480-43526-2

Cコード

0193

整理番号

-13-3

2018/07/09

判型

文庫判

ページ数

384

解説

内容紹介

稲垣足穂のMoon Ridersの幻影、中井英夫の月蝕領主の狂気、瀬戸内寂聴が電車に揺られながら見た湖の月、川上弘美の「柔らかい月」、中原中也、花田清輝、多和田葉子、浅田次郎…夜空に浮かぶ美しい月は、密かにふるえる心を映す物語の揺籃だ。昭和・平成の作家たちが思いを筆に載せて描いた選りすぐりのムーン・ストーリー。思わず今宵は空を見上げてしまう珠玉の43篇がぎゅっとこの1冊に。

目次

1 月光密輸入
月の出と蛙 草野心平
月の記憶 川上弘美
月光異聞 佐藤春夫
月光酒 吉田一穂
月光密輸入 稲垣足穂
月光騎手 稲垣足穂
月光 堀口大學
鏡像 多和田葉子

2 月と死の気配
月下の恋人 浅田次郎
月とコンパクト 山川方夫
月夜 林芙美子
月 千家元麿
月 金井美恵子

3 身体のリズム、ルナティックな心
ルナティック・ドリーム女性器篇 松浦理英子
月光と蔭に就て 伊藤整
月夜の浜辺 阿部昭
都会の夏の夜 中原中也
殺人者の憩いの家 中井英夫

4 月の人/月のうさぎ/かぐや姫
月の人の 井上靖
月と手紙――花嫁へ―― 尾形亀之助
月夜の電車 尾形亀之助
明月 川端康成
月 宮尾登美子
月の兎 相馬御風
月夜 前田夕暮
赫映姫 ??姫の歌える?? 原田種夫

5 月見の宴を、地上で
お月さまと馬賊 小熊秀雄
月と狂言師 谷崎潤一郎
月夜のあとさき 津村信夫
月、なす、すすき 西脇順三郎
名月の夜に 横光利一
中秋の名月 太田治子

6 大陸の月、近世の月
月光都市 武田泰淳
月の詩情 萩原朔太郎
町中の月 永井荷風
句合の月 正岡子規

7 月面着陸と月の石
月に飛んだノミの話 安部公房
月世界征服 北杜夫
月世界旅行 安西冬衛
私のなかの月 円地文子
月の石 高橋新吉
月のいろいろ 花田清輝
湖上の明月 瀬戸内寂聴

編者エッセイ 月の鏡――死と狂気、美と生誕 和田博文

著作者プロフィール

和田博文

( わだ・ひろふみ )

和田 博文(わだ・ひろふみ):1954年、横浜市生まれ。東京女子大学現代教養学部特任教授・東洋大学名誉教授。ロンドン大学SOAS、パリ第7大学、復旦大学大学院の客員研究員や客員教授を務めた。著書に『日本人美術館のパリ 1878-1942』(平凡社)、『三越 誕生!――帝国のデパートと近代化の夢』(筑摩選書)、『海の上の世界地図――欧州航路紀行史』(岩波書店)、『シベリア鉄道紀行史――アジアとヨーロッパを結ぶ旅』(筑摩選書、交通図書賞)、『資生堂という文化装置 1872-1945』(岩波書店)、『飛行の夢 1783-1945』(藤原書店)など、編著に『モダン東京 地図さんぽ』(風媒社)、『猫の文学館』Ⅰ・Ⅱ、『月の文学館』『星の文学館』『森の文学館』『石の文学館』(ちくま文庫)などがある。

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