ブルースだってただの唄 ─黒人女性の仕事と生活

藤本 和子

アメリカで黒人女性はどのように差別と闘い、生きてきたか。名翻訳者が女性達のもとへ出かけ、耳をすまして聞く。新たに1篇を増補。解説 斎藤真理子

ブルースだってただの唄 ─黒人女性の仕事と生活
  • シリーズ:ちくま文庫
  • 990円(税込)
  • Cコード:0195
  • 整理番号:ふ-54-1
  • 刊行日: 2020/11/10
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:320
  • ISBN:978-4-480-43703-7
  • JANコード:9784480437037
藤本 和子
藤本 和子

フジモト カズコ

1939年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。1967年渡米、ニューヨークの日本領事館に勤務した後、イェール大学のドラマ・スクールで学ぶ。その後、リチャード・ブローティガンの作品をはじめ、多くの翻訳を手がける。本書の他の著書に『ブルースだってただの唄』(ちくま文庫)、『塩を食う女たち』(岩波現代文庫)、『リチャード・ブローティガン』(新潮社)、『砂漠の教室』(河出書房新社)など、訳書にブローティガン『アメリカの鱒釣り』『芝生の復讐』(新潮文庫)、キングストン『チャイナ・メン』(新潮文庫)などがある。

この本の内容

1980年代、アメリカに暮らす著者は、黒人女性の聞き書きをしていた。出かけて行って話を聞くのは、刑務所の臨床心理医やテレビ局オーナーなどの働く女たち、街に開かれた刑務所の女たち、アトランタで暮らす104歳の女性…。彼女たちは、黒人や女性に対する差別、困難に遭いながら、仕事をし、考え、話し合い、笑い、生き延びてきた。著者はその話に耳を澄まし、彼女たちの思いを書きとめた。白眉の聞き書きに1篇を増補。

この本の目次

第1章 たたかいなんて、始まってもいない(おれたちはまっ裸よ。それなのに、そのことに気づいてもいないんだ
大声でいうんだ、おまえは黒い、そして誇り高いと
離婚したことが、あたしを支えてきたのよね
わたしはもし自分が五倍くらい黒くなれるなら、どんなことだってすると思ったものだった
じつをいえば、白人がそれほどたいした人たちだと思ったことはなかったのね)
討論 たたかいは終わっただなんて。まだ始まってもいないのに!
第2章 あんた、ブルースなんていったって、ただの唄じゃないか―刑務所から外を見る(刑務所の仕事―臨床心理医としてのジュリエット
女たちの家―刑務所をたずねる
あたしはあたしの主になりたいんだから!―ブレンダの物語
牢獄は出たけれど、わたしの中の牢獄をまだ追い出すことができない―ウィルマの物語)
エピローグ そして、わたしを谷へ行かしめよ―ある黒人女性の百年の生
特別収録 十三のとき、帽子だけ持って家を出たMの話

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