近代世界の公共宗教
一九八〇年代に顕著となった宗教の<脱私事化〉。五つの事例をもとに近代における宗教の役割と世俗化の意味を再考する。宗教社会学の一大成果。
1980年代以降、宗教は公的領域に再登場してきた。この啓蒙主義や近代化論の想定に反する事態は、いったい何を意味するのか。著者は、世俗化論を再検討し、方法論を明確に打ち出しながら、スペイン、ポーランド、ブラジル、アメリカ合衆国の4カ国において宗教が“脱私事化”していくプロセスを分析する。本書全体を通じて明らかになるのは、宗教の復興がグローバルな趨勢の中で行われているということだ。現代屈指の宗教社会学者が、近代化=世俗化というテーゼに根本から修正を迫った古典的名著。文庫化に際しては、原著刊行後の展望に触れた「改訂日本語版への序文」を付す。
1 序論(世俗化と啓蒙主義と近代宗教
私的宗教と公共宗教)
2 五つの事例研究―分析的序論(スペイン―国家教会から公認廃止へ
ポーランド―国民の教会から市民社会へ
ブラジル―寡頭制の教会から民の教会へ
福音主義プロテスタンティズム―市民宗教から根本主義セクト、新キリスト教右翼へ
合衆国におけるカトリシズム―私的デノミネーションから公的デノミネーションへ)
3 結論(近代宗教の脱私事化)
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