なめらかな社会とその敵 ─PICSY・分人民主主義・構成的社会契約論
近代の根本的なバージョンアップを構想した野心的試論、ついに文庫化! 複雑な世界をそのままで生きるための方途とは何か。本書は今こそ新しい。
来たるべき300年後の社会を実行可能な形で構想した画期的試論、ついに文庫化!この複雑な世界を複雑なまま生きることはいかにして可能か―。これが本書の中心にある問いだ。生命の起源から説き起こし、膜と核の問題が社会制度と地続きであることが、最初に示される。社会の“なめらかさ”とは、膜の機能を弱め、諸物が連続的なつながりをなすネットワークへと開いていくことにほかならない。それは、情報技術の支援の下、貨幣・投票・法・軍事というコアシステムの変革によって実現される。近代のメジャーバージョンアップだ。巻末には、原著刊行後に顕在化した問題を俯瞰する新論考を付し、本書の現代性と可能性をあらためて照射する。
第1部 なめらかな社会(生命から社会へ
なめらかな社会)
第2部 伝播投資貨幣PICSY(価値が伝播する貨幣
PICSYのモデル
PICSY、その可能性と射程)
第3部 分人民主主義Divicracy(個人民主主義から分人民主主義へ
伝播委任投票システム)
第4部 自然知性(計算と知性
パラレルワールドを生きること)
第5部 法と軍事(構成的社会契約論
敵
生態系としての社会へ)
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