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定価

1,100

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51126-3

Cコード

0121

整理番号

-54-1

2022/06/09

判型

文庫判

ページ数

256

解説

内容紹介

わが国では、江戸時代の日本について、鎖国によって世界から孤立し停滞した厳しい近世封建国家と受け止める傾向があった。また、江戸時代の農民や町人は幕府の法や制度でがんじがらめの暴力的支配をうけていた、と思い込みがちであった。しかし村々に残る史料を詳細にあたると、実際のところ江戸時代の百姓たちは、土地所有者として売買も行っていたこと、税制などの政策に対してもロビイスト活動的に働きかけを行っていたこと等が分かってくる。庶民の視点から捉えなおした江戸時代史観を、限りなく平明に説く。(自社ちくま新書、2000年11月20日、文庫換算224頁)

目次

序章 「日本近世史」のあやうさ
第1章 百姓を独立させた検地
第2章 身分社会の終焉
第3章 法と制度のからくり
第4章 新しい社会の秩序
第5章 百姓の元気
第6章 民意が公論となるとき
第7章 村に学んだ幕閣

著作者プロフィール

田中圭一

( たなか・けいいち )

1931年新潟県佐渡郡金井町生まれ。新潟大学人文学部経済学科卒業。佐渡高校教諭を経て、88年筑波大学教授、94年群馬県立女子大学教授などを歴任。従来の、武士を中心とした「日本近世史」の史観に異議を唱え、当時の一般庶民である百姓こそが時代の主役であったという視点を、村々に残る史料をひもときながら主張しつづけている。著書に『佐度金銀山の史的研究』(第9回角川源義賞受賞)、『帳箱の中の江戸時代史』(新潟日報文化賞受賞)、『日本の江戸時代』ほか多数。2018年没。

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