丸山泰弘
( まるやま・やすひろ )丸山 泰弘(まるやま・やすひろ):立正大学法学部教授。博士(法学)。専門は刑事政策・犯罪学。日本犯罪社会学会理事、日本司法福祉学会理事。2017年にロンドン大学バークベック校・犯罪政策研究所客員研究員、2018年から2020年にカリフォルニア大学バークレー校・法と社会研究センター客員研究員。著書に『刑事司法における薬物依存治療プログラムの意義――「回復」をめぐる権利と義務』(日本評論社)などがある。
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賛成派も反対派も「思い込み」で語る前に――
・犯罪抑止力はあるともないとも言えない
・「国民世論の多くが賛成」の根拠には問題がある
・「絞首刑は残虐か」の検証は70年以上行われていない
・政府は執行の具体的な情報を公開していない
死刑制度に「なんとなく」で賛成または反対していませんか。
冤罪があれば取り返しのつかない「究極の刑罰」にもかかわらず
その実態は知られておらず、十分な議論もなされていない。
日本の死刑制度とその運用にはどのような問題があるのか、
維持するのならどうあるべきか、考えるための材料を示す。
第1章 死刑はどのように運用されている?
第2章 刑事政策の暗黒時代とその後
第3章 被害者を支援するとはどういうことか
第4章 死刑存置派と死刑廃止派の水掛け論
第5章 日本の市民は本当に死刑を望んでいるのか
第6章 「死刑は残虐な刑罰か」の過去・現在・未来
第7章 アメリカが死刑を維持するためにとった7つの観点
第8章 死刑存廃論のミニマリズム