著者自身の
哲学観を披瀝した名講義
日本の哲学研究をリードし続けた偉大な著者の緻密な考究と真摯な思索の集成。自らの哲学観を披瀝した『ニヒリズム』他を収録する。解題・清水真木
渡邊 二郎
ワタナベ ジロウ
昭和6-平成20年。東京大学文学部哲学科卒業。同大学文学博士。東京大学文学部教授、放送大学教授等を歴任。実存主義、解釈学、フッサール、ハイデッガー等について著書多数。訳書にフッサール『イデーン1-1・2』、『イデーン3』、ハイデッガー『存在と時間』(共訳)等がある。『渡邊二郎著作集』全12巻(筑摩書房)が刊行されている。
久保 陽一
クボ ヨウイチ
1943年生まれ。東京大学大学院博士課程満期退学。現在、駒澤大学教授。文学博士。専門はドイツ観念論。著書に『生と認識 超越論的観念論の展開』(知泉書館)、『ヘーゲル論理学の基底』(創文社)、『初期ヘーゲル哲学研究』(東京大学出版会)など、訳書にヘーゲル『信仰と知』(公論社)などがある。
榊原 哲也
サカキバラ テツヤ
1958年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授(哲学研究室)。現象学・解釈学・実存哲学に関する歴史的・体系的研究を行っている。また、看護やケア一般に関する質的研究法の一つである「現象学的アプローチ」から「ケアの現象学」を立ち上げる試みも行っている。主著に『フッサール現象学の生成――方法の成立と展開』(東京大学出版会、2009年)がある。
『ニヒリズム』「運命愛の精神で生きる」存在することの“無意味”と向き合う―生きる勇気をもつために。著者自身の哲学観を披瀝した名講義。
1 ニヒリズム―内面性の現象学(哲学の根本問題
ニヒリズムの問題現象
自己への生成とその全体)
2 ニーチェ研究(ニーチェの言語的世界
ニーチェの身体論 ほか)
3 実存思想研究(実存哲学と人間
現代人の内面 ほか)
4 小品集―ニヒリズムを見つめて(主体性と客体性の相剋
研究ノート・ニーチェの遺稿に驚く ほか)
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