SOY! 大いなる豆の物語
バイトとゲーム作りで日々を過ごす原陽一郎27歳。ある日届いた封書には穀物メジャーの刻印が。自らのルーツを東北に探ると大豆をキイに巨大な物語が顕現する。
有名大学は卒業したものの就職したIT企業を一年半で退社した原陽一郎。バイトと、友人と始めたゲーム制作で食いつなぐ彼のもとに、ある日、仰々しい紋章入りの封筒が届く。それはとある穀物メジャーのCEO、コウイチロウ・ハラの遺産管財人となることを依頼する手紙であった。南米ハラ家のルーツは果たして陽一郎につながるのか。陽一郎の謎解きの旅は、東北地方から満州へ、パラグアイへ、明治から現代へと大きく展開し、世界のすべてを塗りかえ、彼の人生もまた大きく変わっていく。彼を、彼らを動かしたもの、それこそが大豆だった。豆に導かれ、時空をまたいで展開する壮大な物語と、そこに連なる、ある情けない男の崩壊と再生を描く。
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