良い死

立岩 真也

人はなぜ尊厳死を
「良きもの」とするのか。
webちくまの人気連載を単行本化

自然で、はた迷惑にならず、自分で決める死…。こうした尊厳死の思想が孕む問題点を明らかにし、「生きたいなら生きられる」社会への道筋を粘り強く探究する。

良い死
  • シリーズ:単行本
  • 3,080円(税込)
  • Cコード:0010
  • 整理番号:
  • 刊行日: 2008/09/04
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:A5判
  • ページ数:376
  • ISBN:978-4-480-86719-3
  • JANコード:9784480867193
立岩 真也
立岩 真也

タテイワ シンヤ

立岩 真也(たていわ・しんや):1960年生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。社会学専攻。著書に『私的所有論 第2版』(生活書院)、『弱くある自由へ――自己決定・介護・生死の技術』『造反有理――精神医療現代史へ』『精神病院体制の終わり――認知症の時代に』(以上、青土社)、『介助の仕事――街で暮らす/を支える』(筑摩書房)、『自由の平等』(岩波書店)、『自閉症連続体の時代』(みすず書房)、『人間の条件――そんなものない』(新曜社)など。共著に『ベーシックインカム――分配する最小国家の可能性』『税を直す』『差異と平等――障害とケア/有償と無償』『相模原障害者殺傷事件――優生思想とヘイトクライム』(以上、青土社)、『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学』(生活書院)ほか多数。

著者からのメッセージ

他者を思う自然で私の一存の死?[全文を読む]

この本の内容

たとえば病気のため、あるいは老衰のため、体が思うように動かせなくなり、自分を、生きる価値のない存在だと思ってしまう。そこから、尊厳死のような「自然な」死を選ぼうとする人も出てくる。しかし、「どのようであっても生きていけたらよい」と考えるなら、こうした死を法制化する遙か手前で考えるべきこと、なすべきことはたくさんある。ただ生きて存在することを妨げるこの社会を、「生きたいなら生きられる」社会へと変えていくには何が必要か、その方途を粘り強く探る。

この本の目次

序章 要約・前置き(要約と前置き
それがある場所:不死性
それがある場所:汎用性
それがある場所:反事実性・抗事実性)
第1章 私の死(私のことである、しかし
困難
他を害さない私のことか)
第2章 自然な死、の代わりの自然の受領としての生(人工/自然
生―政治
好き嫌いのこと
会ってしまうこと
思いを超えてあるとよいという思い
多数性・可変性
肯定するものについて)
第3章 犠牲と不足について(不安と楽観
避けられない場合
不足/の不在
移動/増加
どこから計るか
枯れ木に水、がよいについて
何が妨げているのか
それでもよい/それでも)

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