記憶の絵
父鴎外と母の想い出、パリでの生活、日常のことなど、趣味嗜好をないまぜて語る、輝くばかりの感性と滋味あふれるエッセイ集。
【解説: 中野翠 】
葬式饅頭を御飯にのせ、煎茶をかけて美味しそうに食べた父・鴎外のこと、ものの言い方が切り口上でぶっきら棒、誤解されやすかった凄い美人の母のこと、カルチャー・ショックを受けたパリでの生活、〈しんかき〉〈他所ゆき〉〈足弱伴れ〉などなつかしい言葉と共にあった日常のこと―。記憶の底にある様々な風景を輝くばかりの感性と素直な心で描き出した滋味あふれる随筆集。
薄闇の中
祖母
銭湯
伊予紋
着物
洋服
薬
よく走る馬
足弱
腕弱
ヤッタルデ
続・ヤッタルデ
鋏
本屋〔ほか〕
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