江戸の戯作絵本 3
黄表紙作者の手にかかれば、あの忠臣蔵も馬鹿馬鹿しい話に。井上ひさし氏がSF的と評した『莫切自根金生木』など、目を見張る名作十七本を収録。
黄表紙作家の手にかかれば、多くの日本人が快哉を叫ぶ忠臣蔵でさえ、なんとも残念なお話に。浅野内匠頭が短気を起こさなければ、みんな死なずに済んだのにね、というのが佐竹藩留守居役でもあった朋誠堂喜三二のうがちだ。本巻には、世の中の常識をひっくり返して、人びとをうならせたり、笑わせたりした作品16本を収録。井上ひさしをして「SF的発想」といわしめた『莫切自根金生木』や、うさぎが切腹して真っ二つになり、上半身から「鵜(う)」が、下半身から「鷺(さぎ)」が生まれたとする、最高度にくだらない『親敵討腹鞁』など、江戸っ子が競って読んだ名作をお楽しみください。
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