東アジアの終戦記念日  ─敗北と勝利のあいだ

佐藤 卓己 編集 , 孫 安石 編集

あの戦争はいつ終わったか?

台湾でも中国でも八月一五日=「終戦」ではない。韓国・北朝鮮にとってそれは、独立の記念日である。こうした多様な「終戦」から、八月一五日を問い直す。

東アジアの終戦記念日  ─敗北と勝利のあいだ
  • シリーズ:ちくま新書
  • 814円(税込)
  • Cコード:0220
  • 整理番号:669
  • 刊行日: 2007/07/09
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:256
  • ISBN:978-4-480-06373-1
  • JANコード:9784480063731
佐藤 卓己
佐藤 卓己

サトウ タクミ

1960年生れ。1989年、京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。東京大学新聞研究所助手、国際日本文化研究センター助教授を経て、現在は京都大学大学院教育学研究科准教授。著書として『「キング」の時代』(岩波書店、サントリー学芸賞)、『言論統制』(中公新書、吉田茂賞)のほか、『増補 大衆宣伝の神話』(ちくま学芸文庫)、『メディア社会』(岩波新書)、『輿論と世論』(新潮選書)、『テレビ的教養』(NTT出版)、『物語 岩波書店百年史2』(岩波書店)など多数ある。

孫 安石
孫 安石

ソン アンソク

1965年韓国・ソウル生まれ。97年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。北海道大学法学部専任講師を経て、現在、神奈川大学外国語学部准教授。専攻は中国近現代史、上海史。主要な著書として共編『中国における日本租界』(お茶の水書房、2006年)、共編『戦争・ラジオ・記憶』(勉誠出版、2006年)、共編『戦時上海』(研文出版、2005年)などがある。

この本の内容

八月一五日に「終戦」を記念する国は少ない。日本以外では韓国・北朝鮮がこの日を独立の記念日にしているにすぎない。中国では九月三日が勝利の日、台湾では一〇月二五日が光復節である。日本国内に目を向けても、八月一五日=「終戦」とは言い難い。沖縄ではアメリカ軍との戦闘が九月七日まで続き、北海道は八月一五日からソ連軍の千島侵攻に脅かされていた―。その意味づけも日付も多様な東アジア各国の「終戦」を記念日から問い直し、歴史認識をめぐる対話への糸口を探る意欲作。

この本の目次

1 日本の「八月一五日」神話(「八月一五日」の神話化を超えて
戦争と日本宗教の軋轢の彼方へ
「八・一五」でも終わらなかった北海道の戦争
沖縄における「終戦」のゆらぎ)
2 南北朝鮮の光復と解放(朝鮮における「解放」ニュースの伝播と記憶
ソ連占領期北朝鮮における解放イベント)
3 台湾・中国の抗日戦争記念日(台湾の光復と中華民国
中国の抗戦勝利記念日のポリティクス
戦後中国の「戦勝」報道)

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