生権力の思想 ─事件から読み解く現代社会の転換

大澤 真幸

われわれは何に捕縛されているのか?
不可視の権力のメカニズムを探る

我々の生を取り巻く不可視の権力のメカニズムとはいかなるものか。ユダヤ人虐殺やオウム、宮崎勤の犯罪など象徴的事象から、現代における知の転換を読み解く。

生権力の思想 ─事件から読み解く現代社会の転換
  • シリーズ:ちくま新書
  • 924円(税込)
  • Cコード:0210
  • 整理番号:1000
  • 刊行日: 2013/02/05
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:272
  • ISBN:978-4-480-06709-8
  • JANコード:9784480067098
大澤 真幸
大澤 真幸

オオサワ マサチ

大澤真幸(おおさわ・まさち):1958年、長野県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。思想誌『THINKING 「O」』(左右社)主宰。2007年『ナショナリズムの由来』( 講談社)で毎日出版文化賞、2015年『自由という牢獄』(岩波現代文庫)で河合隼雄学芸賞をそれぞれ受賞。他の著書に『不可能性の時代』『夢よりも深い覚醒へ』(以上、岩波新書)、『〈自由〉の条件』(講談社文芸文庫)、『新世紀のコミュニズムへ』(NHK出版新書)、『日本史のなぞ』(朝日新書)、『社会学史』(講談社現代新書)、『〈世界史〉の哲学』シリーズ(講談社)、『増補 虚構の時代の果て』(ちくま学芸文庫)など多数。共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』(以上、講談社現代新書)、『資本主義という謎』(NHK出版新書)などがある。

この本の内容

死を迫る権力から、生かすための権力へ―これこそ近代への転換であった。そして規格化された従順な身体を規律と訓練によって創り出してきた近代の権力は今や「管理型権力」という新たな形式へと転換しつつある。身体の扱いはどのように移り変わってきたのか。そして現代の我々の生を取り巻く不可視の権力のメカニズムはいかなるものなのか。ユダヤ人虐殺やオウム、宮崎勤事件などの様々な事例と、フーコーらの権力分析を交差させ、社会を根底で動かすものの正体を暴き出す。

この本の目次

第1章 生権力と「法の門」
第2章 身体の現在
第3章 零度の身体
第4章 ファシズムの身体
第5章 管理型権力
第6章 女門番の正体
補論 パレーシアとその裏側

この本への感想投稿

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。

(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)







 歳

 公開可   公開不可