嘉吉の乱 ─室町幕府を変えた将軍暗殺
足利義教の恐怖政治や理不尽な人事などから、自業自得、前代未聞の犬死といわれた室町将軍暗殺の全貌。のちの下克上の時代にもつながる幕府と守護の関係変化。
嘉吉の乱とは前代未聞の室町幕府将軍の暗殺事件。籤引き将軍・足利義教は専制的な強権政治、「万人恐怖」と呼ばれた守護や公家への理不尽な仕打ちを行い、その死は「自業自得」とまで書かれた(伏見宮貞成『看聞日記』)。将軍殺害は幕府と守護の関係に大変化をもたらしたが、事件にいたる背景には社会的な混乱も大きかった。旱魃や風水害による飢饉、重税、大規模な土一揆の頻発。大地震、疫病の流行による不安。幕府による抑えがきかなくなった守護や守護代の台頭。のちの下剋上時代の到来を予兆する嘉吉の乱。その全貌とは。
第1章 室町幕府と守護赤松氏
第2章 赤松満祐播磨下国事件
第3章 籤引きで選ばれた新将軍
第4章 社会情勢の変化―天災と疫病の時代
第5章 嘉吉の乱勃発する
第6章 戦後処理と赤松氏の衰退
第7章 赤松氏、復活への道のり
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