問いを問う ─哲学入門講義
哲学とは、問いの意味そのものを問いなおし、自ら視点の転換をくり返す思考の技法だ。四つの根本的問題を素材に、自分の頭で深く、粘り強く考えるやり方を示す。
哲学とは、昔の人の考えや言葉を知って、理解することではない。哲学上の根本問題に自ら立ち向かうことでしか、哲学はできないのだ。「私たちの心を超えた世界を知ることはできるか?」「他者の心を知ることはできるか?」「心と脳の関係はどのようなものか?」「死んだら無になるのか?」―本書では、この四つの問題を素材に、哲学の核心へと一気にいざなう。問いの意味そのものを問いなおすこと。相対立する議論のやり取りを、自分ひとりで視点を転換させながら行うこと。深く、粘り強く、哲学的に考えるやり方を追体験できる教科書。
第1章 哲学の問いへの序走
第2章 どのようにして私たちは何かを知るのか?
第3章 どのようにして私たちは他者の心を知るのか?
第4章 心と脳の関係とはどのような問題か?
第5章 死んだら無になるのか、それとも何かが残るのか?
付録 国語入試問題と哲学の交錯
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