ちくま学芸文庫

崩壊概論
E.M.シオラン
著
有田忠郎
訳
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1,540
円978-4-480-08496-5
0173
-13-1
1999/05/10
文庫判
416
頁天使か怪物か―柔らかな喉と驚異の肺活量が生み出す「奇跡の声」で、音楽史に妖しい閃光を放って消えた去勢歌手たちの短かくも鮮烈な歴史。多くは南イタリアの寒村に生まれ、8~10歳で危険な睾丸摘除手術を受け、厳しい修行ののち栄光の絶頂へと登りつめ、やがて孤独のうちにこの世に別れを告げた処女(?)たち。バロック黄金期の栄光と夕映えの耀いの中に影を浮かべて去っていった謎の歌手たちの姿を、西欧社会の運命を重ね合わせて描く感動と陶酔の華麗な歴史=物語。
1 去勢
2 カストラートの出自とその募集
3 カストラートの養成
4 イタリアにおける舞台
5 栄光にむかって
6 カストラートと教会
7 社会の中のカストラート
8 ヨーロッパの各地で
9 人生の夕暮れに
10 天使たちの黄昏
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