金谷治
( かなや・おさむ )1920-2006年。三重県伊賀市生まれ。東北帝国大学法文学部支那哲学科卒業。もと東北大学名誉教授、追手門学院大学名誉教授、日本学士院会員。2003年、勲二等瑞宝章受章。専門は中国哲学、中国古代思想。主要著訳書に、『秦漢思想史研究』(平楽寺書店)、『管子の研究』(岩波書店)、『淮南子の思想』(講談社学術文庫)、『論語』『荀子』『荘子』『韓非子』『孫子』『大学・中庸』(以上岩波文庫)ほか多数。
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『史記』や『漢書』にその名が記載されながら、二千年にわたって姿を隠していた幻の兵書『孫〓(ぴん)』。1972年、山東省臨沂県銀雀山の紀元前二世紀ごろの漢墓から出土した竹簡によって、『孫子』には在来の『孫子』(孫武)と『孫〓(ぴん)』の二種類あることが判明。『史記』『漢書』の記述の正しさが立証された。本書はその竹簡の全訳。在来の『孫子』は深い思想性を特色とするが、本書『孫〓(ぴん)』は戦国時代という社会状況を反映して、騎兵戦・攻城戦・陣法など、より具体的・実際的な戦術が展開される。二つの『孫子』を合わせ読むことにより、生死を賭けた人間の知恵と行動の原理が把握できよう。
擒〓(ほう)涓
“見威王”
威王問
陳忌問塁
簒卒
月戦
八陣
地葆
勢備
“兵情”〔ほか〕
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