あそぶ神仏 ─江戸の宗教美術とアニミズム

辻 惟雄

若冲、白隠、円空、北斎…
異形、奔放、かわいい!

白隠の禅画、空海の仏像から北斎の浮世絵まで。『奇想の系譜』など、日本美術史の傍流に光をあててきた大家が知られざる近世仏教美術の魅力に迫る。

あそぶ神仏 ─江戸の宗教美術とアニミズム
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,320円(税込)
  • Cコード:0170
  • 整理番号:ツ-7-4
  • 刊行日: 2015/04/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:260
  • ISBN:978-4-480-09661-6
  • JANコード:9784480096616
辻 惟雄
辻 惟雄

ツジ ノブオ

1932年、名古屋市生まれ。美術史研究家。東京大学大学院美術史博士課程中退。東京国立文化財研究所美術部技官、東北大学文学部教授、東京大学文学部教授、国立国際日本文化研究センター教授、千葉市美術館館長、多摩美術大学学長などを歴任。ユニークな視点で、従来あまり注目されてこなかった日本人の美意識、日本美術におけるエキセントリックな表現や「かざり」「アニミズム」などの遊びの精神の発掘を行なう。主な著書に『奇想の系譜』『奇想の図譜』(ちくま学芸文庫)、『日本美術の歴史』(東京大学出版会)、『奇想の発見』(新潮社)などがある。

この本の内容

いつの世も庶民はひたすらこの世の幸を追い求めるもの。その奔放な想像力にかかれば神様仏様といえどもこの通り、親しみ深く荒削り、すこぶるかわいらしく、ときには世にも怖ろしい姿となる。アニミズム的感性に裏打ちされた力強く鮮烈な表現は、正統的な宗教美術とは一線を画す、異次元の美の宇宙を形づくっている。妖怪となった器物=付喪神の饗宴、白隠や仙〓(がい)の不羈奔放な禅画、大らかな性器崇拝と春画との関わり、そして北斎の劇画の如き仏画と異形の滝…。「奇想」の発見で日本美術史を塗り替えた眼の革命家が、宗教美術のもう一つの水脈に分け入り、その核心に迫る。

この本の目次

1 日本美術に流れるアニミズム
2 変容する神仏たち―近世宗教美術の世界
謎多い遊行僧円空にひかれて
木喰と東北・上越
野に生きた僧―風外慧薫の生涯と作品
近世禅僧の絵画―白隠・仙〓(がい)
白隠“半身達磨像”(永明寺本)
3 浮世絵春画と性器崇拝
北斎の信仰と絵
北斎晩年の“ふしぎな世界”
4 天龍道人源道の仏画

この本への感想投稿

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。

(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)







 歳

 公開可   公開不可