未開社会における性と抑圧
人類における性は、内なる自然と文化的力との相互作用のドラマである。この人間存在の深淵に到るテーマを比較文化的視点から問い直した古典的名著。
「エディプス・コンプレックスはあらゆる社会に存在する」とフロイトは説いたが、マリノフスキーはこの仮説に対し民族誌的資料を駆使し、それが近代西欧の家父長制的社会特有の現象であると根底から相対化してみせた。近代的社会人類学の確立者として学説史に不朽の名を刻んだマリノフスキーが、性において人類の内なる自然と文化的力との相互作用のドラマを考察した古典的名著で、家族の起源、近親相姦の禁忌、父系制と母系制との関係等いまだ多くの示唆を与えてくれる。また、文化の概念をはじめ、彼の主要な理論、概念が展望でき、マリノフスキー理解の恰好な入門ともなっている。
第1部 コンプレックスの形成(問題点
父権制と母権制における家族 ほか)
第2部 伝承の鏡(母権制におけるコンプレックスと神話
疾病と倒錯 ほか)
第3部 精神分析と人類学(精神分析と社会科学との間の裂け目
「抑圧されたコンプレックス」 ほか)
第4部 本能と文化(自然から文化へ
発生期の文化の揺籃としての家族 ほか)
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