最初の礼砲 ─アメリカ独立をめぐる世界戦争
独立戦争は18世紀の世界戦争であった。豊富な挿話を積み上げながら、そのドラマと真実を見事な語り口で描いたピュリツァー賞受賞作家の遺著。
1776年11月16日、大陸会議の旗を掲げた船が西インド諸島セントユースティシャス島に入港し、礼砲を放った。島の砦が答砲で応える。それはアメリカという「独立国」に対する最初の公的礼砲で、歴史の大きなうねりが始まった瞬間だった。本国イギリス政権担当者の無気力、参戦国オランダとフランスの国民感情・国家的背景などを分析し、アメリカ独立をめぐる18世紀の世界戦争を透徹した歴史観で描き出す。『八月の砲声』に著者最後の作品。
「アメリカ合衆国の主権が最初に認知された場所」
黄金の岩
海乞食―オランダの台頭
「途方もない企て」―アメリカ海軍
海賊船―ボルティモア英雄号
オランダ人とイギリス人―もう一つの戦争
ロドニー提督登場
フランスの介入
アメリカ革命の危機
「ここで叩いておけばアメリカはこっちのものさ」
重大な瞬間
最期の機会―ヨークタウンの戦い
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