小泉武夫
( こいずみ・たけお )小泉 武夫(こいずみ・たけお):1943年福島県の酒造家に生まれる。東京農業大学名誉教授。農学博士。専門は食文化論、発酵学、醸造学。現在、鹿児島大学、福島大学、別府大学、石川県立大学、島根県立大学ほかの客員教授、発酵食品ソムリエ講座・発酵の学校校長、特定非営利活動法人発酵文化推進機構理事長などを務める。『世界一くさい食べもの』(ちくまQブックス)など、単著だけで140冊を超える著書がある。
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かつてシャルル・ド・ゴールは、「たとえ1キログラムでも海外から食料が入ってきたら独立国家とはいえない」と宣言し、フランスの食料自給率を100パーセント以上に引き上げた。このド・ゴールの言葉が今以上にリアルに感じられたことはなかったのではないだろうか。ロシアとウクライナの戦争で軒並み上がり続ける食料価格。食料自給率が30パーセント台しかない日本にとっては死活問題だ。
米の自給率は100パーセントあり、海に囲まれているのだから、日本食を食べていれば大丈夫、と思う人もいるかもしれない。しかし大豆の自給率は10パーセントにも満たない。和食に欠かせない醤油や味噌、豆腐といった基本食材は、原料の輸入が止まってしまえば作ることができないのだ。加えて海に囲まれているとはいっても、近隣国による漁や、地球温暖化の影響などにより、港に揚がる魚は極端に少なくなってきている。また大手スーパーが買いたたく状況では燃料代が儲けを上回るため、漁をあきらめる人々も出てきている。
この大問題の解決策を二人の著者が子どもに向けて、論じる。
第1章 とっても低い日本の食料自給率(食料自給率が低いと何が問題なのか
もし食料の輸入がストップしたら ほか)
第2章 改革に成功した先人から学ぼう(食料自給率を改善した大統領、シャルル・ド・ゴール
学校給食を重視 ほか)
第3章 ものの価値を知る(ニセモノのキムチ
食べものにも正義心を ほか)
第4章 日本の食のために今すぐ取り組むべきこと(このままだと日本から食料がなくなる
農業の力が国の力を決める ほか)
第5章 日本の伝統的な食生活を見直す(和食は最高の免疫食
江戸時代の超スタミナ食 ほか)
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