そこから青い闇がささやき ─ベオグラード、戦争と言葉
紛争下の旧ユーゴスラビア。NATOによる激しい空爆、戦火の中の人びとの日常、文学、希望……。戦争の実際を詩人が描く。解説 池澤夏樹
「最初は、死者が名前で知らされる。それから数になる。最後には数もわからなくなる…」。旧ユーゴスラビア、ベオグラード。戦争がはじまり、家、街、友人、仕事…人々はあらゆるものを失っていく。そして、不条理な制裁と、NATOによる空爆がはじまった。日本への帰国を拒み空爆下の街に留まった詩人が、戦火のなかの暮らし、文学、希望を描くエッセイ集。
1 カラタチの花、トランク
2 こどもの樅の木
3 光る朝の雪
4 ひなぎくの花
5 鳥のために
6 あどけない話
7 泳ぐ花嫁
おわり、或いは、あたらしいはじまり
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