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ちくま学芸文庫

武器と農具の江戸時代

——刀狩りから幕末まで

百姓にとって自然は敵か味方か?

戦はなくなったが、百姓は鉄砲を手放さなかった。その謎を解き明かすべく、動物への対応や農耕の営みといった自然と人々との関わりを明らかにする。

定価

1,430

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51353-3

Cコード

0121

整理番号

-63-1

2026/04/09

判型

文庫判

ページ数

336

解説

内容紹介

豊臣秀吉の「刀狩り」により、すべての武器が没収され、民衆は武装解除されたといわれている。その後、江戸時代は平和となり、武器は必要とされなくなった。しかし、百姓は取り締まりからのがれて、鉄砲を所持し、使っていた形跡があったのである。生き物への慈愛を謳った綱吉、鷹狩りを復活させた吉宗。度重なる不作の危機のなか、なぜ、百姓は鉄砲を必要としたのか。鳥、猪、鹿などの獣との関わり、農耕の営みなど、百姓が自然といかに向き合ってきたのかを描いた『鉄砲を手放さなかった百姓たち』を、改題増補を加えた一冊。

目次

はじめに――鉄砲を手にした百姓

第1章 鉄砲改めの始まり――家綱政権(一六五一~一六八〇)
1刀狩りの真実
2将軍と鷹
3鉄砲改めとは
4使い続けるために
5銃規制の原点

第2章 生類憐みのかげに――綱吉政権(一六八〇~一七〇九)
1見直される生類憐み
2紙玉の威力
3殺生厳禁の風潮に染まって
4憎悪を強める百姓

第3章 復活した鷹場とともに――享保の改革(一七一六~一七四五)
1鷹将軍・吉宗
2激減していた鳥
3大岡忠相の登場
4関東を鳥の禁猟区にして
5形式だけの鉄砲管理

第4章 暗躍するアウトロー――大御所時代(一八三七~一八四一)
1アウトローの出現
2出まわっていく鉄砲
3改革組合村が主体となって
4追認された隠し鉄砲

第5章 上知令とあわせて――天保の改革(一八四一~一八四三)
1庶民の敵・忠邦
2事務処理に追われる大目付
3改革を成功させるために
4忠邦の改革プラン

終章 鉄砲を選んだ百姓
1荒廃していた山間部
2移動していく獣
3雑木林を拠点に荒らす獣
4百姓にとって鉄砲とは

おわりに――“武器”から“農具”へ

補論1新たな刀狩り論へ
補論2日本人は銃とどのように向き合ってきたのか
――銃社会日本の歴史

文庫版あとがき

著作者プロフィール

武井弘一

( たけい・こういち )

武井 弘一(たけい・こういち):1971年、熊本県生まれ。東京学芸大学大学院修士課程修了。金沢大学人間社会研究域教授。専門は日本近世史、とくに江戸時代の村社会と自然環境の研究。著書に『江戸日本の転換点―水田の激増は何をもたらしたか』(NHK 出版、第4回河合隼雄学芸賞受賞)、『茶と琉球人』(岩波新書)などがある。

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