泉鏡花

佐伯 順子

泉鏡花の描く世界は、おどろおどろしくも美しく、繊細にしてさらに〈劇的〉でもある。幾度も映画化、舞台化されたその作品を視聴覚的要素に焦点をあて探訪する。

泉鏡花
  • シリーズ:ちくま新書
  • 726円(税込)
  • Cコード:0295
  • 整理番号:260
  • 刊行日: 2000/08/21
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:240
  • ISBN:4-480-05860-5
  • JANコード:9784480058607

この本の内容

泉鏡花は劇的である。血なまぐさくも美しく、おどろおどろしくも繊細なその世界は、私たちの目に耳に、直接訴えかけてくる。だから、鏡花を語るには、「文学」研究という限られた領域だけではすまされない。実際、鏡花作品は、舞台化・映画化されるたびに、新しく生まれ変わってきた。本書では、映画化・舞台化作品と比較することで、視聴覚的な要素を取り込んだ豊饒なる泉鏡花―その文字どおりドラマティックな世界に切り込む。

この本の目次

第1章 『日本橋』―新派・映画・挿絵と鏡花(絢燗たる視聴覚的要素
「回想」の演劇的性格
新派様式美と鏡花)
第2章 『夜叉ヶ池』―映画と漫画による展開(古典と近代との接点
映画、漫画による視覚的展開)
第3章 『草迷宮』―その“ネオ歌舞伎的”魅力(前衛と古典の融合―「何もない世界」の雄弁
怪異のスペクタクル―“異形のもの”たちの演劇性
歌舞伎と鏡花における男色的要素の共鳴)

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